寄付疲れ

誰かの役に立ちたい私が疲れた理由 毎日の「支援のお願い」がつらい!

人生(LIFE)

会社員。愛読書は中国古典。好きなものはキャッシュレス、なつめチップス、ヤマト屋、ジェロントロジー、ポイ活。

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 何かの役に立ちたい、誰かの役に立ちたいという気持ちがあります。使用済み切手の寄付、フェアトレード商品の購入、小銭を募金箱に入れるなど、日常生活の延長で何かの役に立つなら……という思いで過ごしています。

里親活動の軌跡: 始まりからやめるまで、私の心の変化

 私はお金を払いませんが、私の代わりに募金してくれるsumabo(スマボ https://www.dff.jp/)というサイトがあります。これは10年以上前から続けてすでに2万円以上も募金しています。クリックするだけなので簡単です。

 寄付と里親を長く続けてきましたが、この数年で気持ちの変化があり、やめました。今日の記事は重くて暗いかもしれません。

 働き始めてからクレジットカードを作りました。当時は今ほどクレジットカードの買い物が普及していなかったため、使う機会は少なかったです。郵送で届く利用明細に、クレジットカードで毎月気軽に寄付ができます、という内容の広告が入っていました。毎月千円で何かの役に立つなら……と思い、申し込みました。

 数年後に会社の同僚から、その団体についてのある衝撃的な裏話を聞きてしまいました。それをきっかけに、クレジットカード経由の寄付をやめる手続きをして、団体から離れました。

必要とされるのは私ではなく、お金⁉

 2002年頃、図書館である途上国の里親として活動している方の本を読みました。こんな世界があるとは知らず、私も里親になりたい!と決意。当時は毎月1000円で里親になれたので、すぐに申し込みました。

 里子さんから届くお手紙、クリスマスカード、写真、成績表などで里子さんの成長を知り、遠くから私の健康と幸せを願ってくれる優しさが嬉しかったです。その国の物価上昇に伴い、里親費用は毎月1000円から2000円……。そして3000円になった時点でやめました。その後、4000円になったようです。

 とはいえ、里子さんとのやり取りは楽しく、別団体での里親を続けました。その団体の里親費用は1年間で4万円です。金額だけ見ると高そうですが、その中には里子さんの学費、寮での生活費が含まれているので、日本の物価から見ると安いです。私は花の絵をかいてEMSで送りました。お礼の手紙が届いたときは嬉しかったです。

筆者によるハスの絵

 その団体は時々イベントに出店したり、会場を借りて報告会をしたり、参加者との会話も楽しかったです。参加すると、里子さんが通う学校の先生の給料などを支援するための現金封筒が回ってくることがありました。もちろん支援するのは自由ですし、拒否することもできます。

 長年続けてきた里親活動ですが、その団体から必要とされていないと思ったことが何度かあり、私の気持ちは折れてしまい、その団体から離れました。

 2015年頃、アジアにある国を支援しているNPO団体を知りました。毎月1000円からクレジットカードで支援できる「マンスリーサポーター制度」があり、気軽な気持ちで始めました。年に数回届く報告書、頻繁に更新されるSNSを通じ、自分も参加していると実感できました。コロナで資金繰りが悪化した時、リターンの小物が可愛くてクラファンの支援もしました。

毎日のように目にする「支援のお願い」

 ある日のzoomミーティングで、グループ分けされて意見を述べ合う機会がありました。まとめ役の方は一人一人の意見を画面上にメモし、後で全員の意見を発表するのですが、私の意見は全く反映されませんでした。忘れられただけだと思いますが、無視されたような悲しさを覚えたのです。

 しばらくしてからクラファンが始まりました。学生は1000円から、社会人は3000円からです。これは私にはきついと思いました。クラファンに支援したことがある方はよくわかっていると思いますが、期日が近づくとSNSへのいいねのお願いメール、シェア祭りへの参加依頼など、毎日何度も目にします。1000円ならいいんだけど……と思う私には、毎日のように目にする「支援のお願い」はとてもつらいものでした。

自分に合った新しい支援の形をさがす

 クラファンの結果が成功になるのを待ち、私は支援をやめることを申し出ました。メルマガも配信停止、支援者のみのSNSグループも退会しました。

 なぜ支援疲れを起こすのでしょうか。メールもSNSも一方的に来るのであり、私個人宛ではないのはわかっています。「私は支援できない」と言えない苦しさ。実際に支援ができない苦しさ。それでも押し寄せる要求に、疲れてしまったようです。

 今の私には、毎月定額の寄付よりも、財布の中にある小銭を募金箱に入れる、楽しそうなリターンがあるクラファンに数千円応援する、災害時にはポイントから寄付するなど、気が向いたときにできることをするのが合っているようです。

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