独学

キオークマン7は独学で役立つ? 実際に使って分かったメリット・デメリット

学びと読書
木村 邦彦

法政大学文学部哲学科卒。記者、編集者。歴史、IT、金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味はエアギターと絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。執筆のご依頼募集中。

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開封直後のキオークマン(撮影:モクソン)

 「キオークマン7」(フルセット)を購入しました。使い初めて3日目。キオークマンは自分の声を確認できる学習装置で、語学や音読で役立つ、とされています。私の独学でも役立つでしょうか。

 キオークマン(城下工業)は自分の声がマイクを通してヘッドフォンから確認できる学習装置。LL教室で「聴いて」「発声して」「学習する」ような効果を想定しています。

城下工業のキオークマン7フルセットの内容
オーディオケーブル(3.5mmステレオ4極1.5m)×1本、分岐ケーブル(3.5mmステレオ(オス)+マイク(オス)0.2m)×1本、電源アダプター、乾電池(単3×1本)

 フルセットと基本セットがあり、フルセットは上記のようにオーディオケーブルやACアダプターが付属しています。

 自分の声をモニタリングできるヘッドセットを探していて、この学習機器を発見。使用体験の情報がネットであまり見つからず、到着するまで不安でした。製造元のウェブサイトによると、初代発売から40年以上も続くロングヒット商品[1]とのこと。かつて、雑誌の裏表紙などに広告があったことから、SNSなどを見るとレトロな印象を持つ方もいるようです。

声のモニタリング

 3日間、実際に使用してみた印象は「記憶の定着」というよりも、自分の発声が確認できることに有意義さを感じました。私は語学学習の発音練習や、国家資格の勉強でテキストを音読といった用途で使用しています。

 DTMなどで音楽制作をしている人なら分かると思いますが、声のコントロールはヘッドフォンからフィードバックしてモニタリングをしないと難しいのです。語学学習も同じで、発音やイントネーションの間違いに気づきづらいもの。

 キオークマンは単体で利用でき、タブレット端末などの接続もできます。語学アプリに合わせて発音練習をしたり、ボイスレコーダーアプリで録音すれば客観的な確認ができるでしょう(アプリによっては相性が若干あるようですが)。私が使っているタブレットは無印iPadの第9世代です。3.5 mmヘッドフォンジャックがあるので、4極ケーブルでキオークマンとつないでいます。変換アダブターを使えば、lightning端子でも接続できます。

どのように使ってみたか

 1個の単三電池で動作しますが、私はACアダプターで使っています。電池の減り、交換の手間を気にしたくないからです。ただし、Amazonのレビューを見ますと、ACアダプター使用時にノイズが発生するというコメントがあります。たしかに若干ノイズは生じますが、気になるほどではありませんでした。

単三電池かACアダプターで動作する(撮影:モクソン)

 プラスティックのきょう体からややチープな印象を受けますが、この質素なデザインは計量化に貢献しているようにも感じました(乾電池含めて約245g)。

 参考までに、タブレットやPCでモニタリング機能があるアプリを使いますと、キオークマンを購入しなくても似た環境を作れます。実際にわたくしも試してみました。道具を増やさずに済むというメリットが挙げられますが、アプリを探したり、アプリ同士の相性もみきわめたりする必要があるので少々面倒かもしれません。

メリットとデメリットのまとめ

メリット

  • 声をモニタリングして客観的に改善に役立つ
  • 語学学習、スピーチの練習、テキストの音読に役立つ
  • 電源アダプターを使うと電池交換の手間が省ける
  • 交換用イヤーパッドが別途販売されており、消耗品のメンテナンスができる
  • 軽量

デメリット

  • 値段が高い
  • アダプター使用時に若干ノイズが発生
  • 見た目はややチープ
  • タブレットやPCでモニタリング機能があるアプリを使いますと、購入しなくても似たような環境を作れる可能性がある

 総合的に見ると、キオークマン7は、モニタリングが必要な独学する人にとって、非常に有用なヘッドセットであると言えます。自分で自分の誤りを発見し、自分で改善しなくてはならない独学の学習において、おおいに役立ちそう。ただし、値段がやや高めのため、予算に余裕がある方におすすめです。


【脚注】

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