弱者男性

パパ活に精を出す港区女子の理想 男の年収は高ければ高いほど良い件について

人生(LIFE)
木村 邦彦

法政大学文学部哲学科卒。記者、編集者。歴史、IT、金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味はエアギターと絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。執筆のご依頼募集中。

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年収は人生のスパイス、だが高収入の光もDVの暗闇に消える。専業主婦の夢は夫の財布に縛られる。金だけでは越えられぬ、人生の険しい山と谷。

 エックスのスペースで港区女子の見解を聞きましたよ。

「港区女子」という言葉は、東京の豊かな地域である港区を生活の中心に据えている女性たちを指す表現です。この地区は裕福な人々が集まることで知られ、ここでの女性たちは派手で華麗な生活様式を楽しんでいます。ただ港区に住んでいる、あるいは働いているだけではなく、その派手なライフスタイルが彼女たちの特徴です。

港区女子は男性に対する投資の態度を示している

 私が話を聞いた港区女子のAさんは、ミッション系難関大学に籍を置き、パパ活活動に精を出しておられるようです。美貌と若さを武器に、さまざまなおじさんたちと出会っては荒稼ぎしているようでした。

 パパ活で培った知見からAさんは結婚相手を選ぶとき、年収を重要視。年収が低いと、努力不足で魅力がないって考えるんだそうです。男性の価値を年収だけで判断するなんて、シンプルだけど面白いと感じました。港区女子の話も、ちゃんと聞く価値はあると思います。

結婚は就職活動の道に通じる

 彼女たちの意見は、就職活動にも当てはまるかもしれませんね。年収は300万円より500万円がいいし、500万円より1000万超えの求人の方が魅力的です。

 でも、例えば「時給5万円」って求人があったら、怪しい仕事じゃないかと心配になりますよね。ハラスメントが多い職場だったら、年収1000万よりも300万のほうが幸せかもしれません。年収以外の条件も見極めて、職場という良縁を求めてエントリーしてゆきます。

 家庭で年収1000万以上稼ぐ夫がいても、もしDVをするような人だったら、幸せとは言えないです。こういうことは、すぐに思いつくけど、港区女子の考え方はとてもシンプルです。

主婦としてのキャリア形成

 年収の高い男性と結婚したいと思うのは、専業主婦になりたいという願望があるからかもしれません。私の父のことを思い出します。父は高収入ではなかったけれど、母が働くのを嫌がったんです。世間体を気にして、稼ぎが低いと思われるのが嫌だったんですね。

 扶養控除の範囲内で働いて、家事はすべて妻がする、というような兼業主婦の生活もあります。少々、キャリア形成が難しいという不安は残ります。キャリアを築くには、夫にも家事を分担してもらう理解が必要です。妻の経済的な自立を望む夫なら、それは可能。もっとも、そもそも港区女子が経済的に自立したいかどうかは、謎ですけどね。

 職歴のないまま専業主婦を続けると、仕事の選択肢は狭まりますし、夫の収入に依存する度合いも高くなります。冷めた夫婦関係になっても、夫に依存する人生を選ぶ可能性があるんです。

「伸びしろ」の見極めも大切

 そこそこのマネーリテラシーがあり、家事を分担してくれて、現在は年収が300万円に満たなくても、将来的には伸びるだろうっていう「伸びしろ」の見極めも大切ですよね。変化の多い時代において、年収も株価のように上下します。または、世帯収入で考える力も必要かもしれません。

 現時点の年収は高い方がいいけれど、それだけではないです。港区女子の話を聞いて、私のような冴えないおじさんでさえ、不安になります。それは私が彼女たちの物差しからすれば低評価になることに、ではなく、彼女たちの投資の見方が極めてシンプルすぎることに不安になるのです。投資の格言でも「卵を一つのカゴに盛るな」(Don’t put all your eggs in one basket.)があります。一時期の「年収」だけで将来は見通せません。

 人生の山あり谷ありを、一緒に乗り越えていける信頼関係を築けるかも重要ポイントになるように思えます。

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