たべある記

【夢庵】800g海老天もりそば 完食の記録

レビュー
木村 邦彦

法政大学文学部哲学科卒。記者、編集者。歴史、IT、金融、教育、スポーツなどのメディア運営に携わる。FP2級、宅建士。趣味はエアギターと絵画制作。コーヒー、競輪もこよなく愛す。執筆のご依頼募集中。

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 育ち盛りのおじさんたちは、空腹時についつい誤った注文をしてしまうことがある。大盛りがあれば大盛りを、特盛があれば特盛を頼んでしまう。空腹になると判断は誤りがちなので、要注意だ。 私も反省することがあった。

 夢庵にて、800gの「海老天もりそば」を完食した無茶な記録。

空腹時の外食 大盛りの注文は危険

 夢庵は、すかいらーくグループの気軽に楽しめる和食レストラン。私のお気に入りのファミレスだ。リーズナブルなドリンクバーの隣には……。

夢庵

 「海老天もりそば800g」が気になった。私はお腹がペコペコ。注文をとりにやってきた若いウェイトレスによれば、男性客でも三玉分(600g)ぐらいまで。四玉(800g)を頼む人は滅多にいないと教えてくれた。彼女の経験として「私は二玉しか食べられません」とも付け加えた。親切なこれらの助言を、結局のところ私はぜんぜん聞いておらず「では、海老天もりそば800gでヨロシク〜」と言ってしまったのだった。

蕎麦の冷たい山で遭難

 運ばれてきた蕎麦に箸をつけて、私は後悔し始めた。見慣れた富士山も実際に登ってみて困難な山だと分かるように、食べはじめて実感した。

海老天もりそば800g

 いくら食べても、蕎麦が減らない。シコシコとした麺は美味しかったけれど、冷たい蕎麦は冬山のようだ。絶望感に打ちひしがれながら格闘していると、先ほどのウェイトレスさんがやってきた。「お客様、大丈夫だか?」 心配そうに声をかけてくれた。病室を見回る白衣の天使のようだった。

 残しても誰かに怒られるわけじゃないけれど、私の良心が許さない。私は追い詰められていた。

 そんなとき、ふと、ひらめいた。冷たい食べ物で胃が小さくなっているのかも。ならば、温かいお茶を飲めばよいのでは。

温かいお茶を飲んで、ひと休み。すると……。

大食いのコツは胃を冷やさないこと!!

 あら、不思議。するすると、お蕎麦が食べられる。折り返し頃に、コツをつかめた。学習曲線のような、劇的な効率の変化だ。

蕎麦の山を登頂した困難な経験から 何を学ぶべきか?

 精神的な飢餓は、判断を誤らせる。まさに「貧すれば鈍する」。何事も、ゆとりを持つことは必要だ。大食いコンテストへ出る機会があれば、、今回の経験も役立つかもしれない。

 食生活の時間は楽しくありたい。まずは前菜を頼み、小腹を満たしてから注文すれば良かったな。量もレギュラーサイズで頼み、足りなければ追加でオーダーする。これが、スマートな大人の態度だったと一人反省…。

 この反省をもとに、妻を誘ってここへまた来てみるつもりだ。

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