クラウドの同期はバックアップを兼ねない
この数ヶ月の間、iCloud Driveの不具合に悩まされ続けました。
な、なんと…、iCloud Driveにあったはずの大切なフォルダがありません。ブログで使う素材が入っていました。いつの間にか、消えていることに気づいたのです。Photoshopを駆使して作ったデータで、使い回すこともある素材だったのに…。
同期中に、ファイルを移動させたのが原因だったかもしれません。いまとなっては、本当のきっかけは分かりません。
クラウドサービスは、バックアップを兼ねると思い込んでいました。プランもダウングレードしてしまったので、復元もできません。 MacのTimeMachineではiCloud DriveやDropbox、OneDriveなどを、バックアップから除外する項目に設定していました。愚かなことです。日頃から適切なバックアップに、もっと関心を持つべきでした。
AnyTransとは?
MacならTimeMachineを使うなど、いくつかのバックアップ方法を思いつきます。では、iPhoneやiPadの場合は何でしょう? すぐに思いつくのは、やはりiTunesやiCloudバックアップです。
これら定番とは違う方法を知りたいと思いました。リスクを分散したかったからです。
ネットで調べてみると、iMobie社の「AnyTrans」はiPhoneのデータを好きな場所に転送できるので、役立ちそうです。
- 面倒な操作がなく、ワイヤレスで自動的にバックアップ
- ハードディスクに保存し、バックアップの中身を簡単に閲覧できる
- Appleと同じ暗号化技術で保護され、プライバシー情報をしっかり守る
出典:iMobie公式サイト – iPhoneデータ転送ツール、iOSデータ復元ソフト、iOS/Macクリーナー – 安全・信頼・高効率、(閲覧日:2017年11月29日)
まずは、できることを知るために、ネットで読めるレビュー記事をまとめてみました。
ネットでの評判まとめ
【開発者の記事】「AnyTransとiTunesの違い!どっちを使うべき?」(2017年08月28日)
ベンダーさんの記事です。iTunesに対するAnyTransの有意性をアピールします。図表「AnyTransとiTunesを徹底比較」で違いを整理しています。
iTunesには憂うつなリスクがあります。
「バックアップから復元」機能は、購入した曲以外の音楽を復元できない
この一文を読むと、胸がざわざわして不安になってきます。復元できなかった曲はどうすればいいのでしょうか? 同期し直せばよいの? 戻ってきそうな気もしますが、戻ってこなかったら悲しい。
AnyTransはiTunesと違って、iPhone同士でファイルを直接交換できます。機種変更や端末増設したときのデータ移行に、この方法ならiTunesよりも安心できます。
【ブログ記事】「AnyTrans for macのレビュー!iTunesよりデータバックアップ機能が最高に優れている」(2017年8月29日)
https://gunirabo.com/ict/app/anytrans/
このブログ記事では、AnyTransでできるのことの概要をつかめます。
- iPhoneデータのバックアップ
- iTunesの管理
- iCloudの管理
- データの移行、クローンの作成
- 動画のダウンロード
通常、iTunesからiPhoneへデータの流れは一方通行です。AnyTransでは相互に通信ができる点を記者は高く評価します。
iTunesでは、パソコンからiPhoneにしか通信できませんが、iPhoneと相互に通信できるのはかなりポイントが高い
【GIgazine】「AnyTransレビュー」(2017年09月23日)
古いスマホから新しいiPhoneへ、コンテンツの移動が必要なときに役立つ記事です。とりわけ、機種変更や端末増設したときに読みたくなる情報です。iPhoneからiPhoneだけでなく、AndroidスマホからiPhoneへのデータ移行も検証しているのはさすが。携帯電話の代理店でAnyTransを導入したら、新しいビジネスにもなりそう。
【ブログ記事】「iPhoneの写真・音楽・動画を高速データ転送!バックアップできる「AnyTrans」」(2016年10月24日)
iTunesはバックアップデータを個別に選択できません。除外したいファイルやデータも一緒にiPhoneに転送されてしまいます。しかし、Anytransは必要なデータを選択できるます。
便利な小ワザも興味深くまとめて解説しています。
- iPhone から iTunes へ音楽データを転送
- iPhone、iPad を USB ストレージとして使える
- iPhoneのクローン作成
- あらゆる動画ファイルをiPhoneで再生できるように変換
上記4項目を見ただけでも、iPhoneの可能性が広がってゆくのを感じます。
【ブログ記事】「iphoneを管理するなら「anytrans」が有能すぎる?!」
インストールから各種設定の画面遷移を詳しく掲載しています。インストールした後に、どのような画面になり、どのような設定をすればよいのか、手に取るように分かります。AnyTransは動画ダウンローダーとしても使え、iPhoneだけでなくPCでも視聴できたとレポートしています。
動画はPCに保存されているのでPCで視聴することも出来ます(○´艸`)
これって、何気にすごい機能だと思います。
では、私も実際にAnyTransを使ってみました。
実際にAnyTransを使ってみた
実際にAnyTransを使ってみました。先に述べたとおり、iPhone管理において多機能です。ですので、驚かされた印象を書いてみたいと思います。
バックアップの内訳
バックアップの内訳を見てみたいと思いました。iTunesバックアップが暗号化している場合は、パスワードを入力します。
左側のメニューに「エクスプローラー」「メモ」「連絡先」「ブックマーク」…などが並びます。ここではメモをクリックしてみました。すると、本文を読むことができました。このように各項目の詳細を知ることができます。iTunesバックアップでは考えらません。
ところで、一番上にある「エクスプローラー」とは何でしょう? iTunesにはないカテゴリーなので気になります。クリックしてみると、な、なんとiPhoneの中身が見えるではありませんか。「AppDomai…」というファイルが並びます。Windowsのエクスプローラーのようです!
試しに1つのフォルダを開いてみました。見知らぬ書類が入っています。いったい何のファイルなのでしょうか。フォルダとフォルダのなかを分け入って、探検したくなってきます。下のフォルダは、お天気系のアプリだったようです。
このように中身を見えるフォルダもあれば、見えないフォルダもあります。この違いは、憶測なのですが、DRM(ファイルの保護・制限機構)、iOSのセキュリティなどの影響と思います。
「iPhoneのバックアップをiTunesやiCloud以外でもとって、リスクを分散したい」という動機以上の面白み感じました。好奇心を刺激されます。
肝心のバックアップも検証してみたいと思います。
データのエクスポート(転送)機能もすごかった
肝心かなめのバックアップ機能ですが、転送させたいiPhoneのカテゴリを選びます。
すると指定されたフォルダに、しっかりと収まっていました。
カテゴリも分かりやすい分類です。こうしたデータを、クラウドの同期と関係ないハードディスクにも保存しておきたいものです。クラウドの不調によるファイル喪失にも対応できます。事故を最小限に留めるキーワードは、やはり「リスク分散」なのです。
AnyTransの付き合いははじまったばかり。今後も新しい発見があったらレビューします。